適正運営の基本
PTAの適正化とは何か
適正化とは、PTAを学校に溶け込んだ慣行から切り離し、保護者が納得して参加できる任意団体として立て直すことです。
任意団体としての手続と学校の公的手続を分け、入会意思、会費徴収、個人情報、教職員関与、学校施設利用の責任主体を明確にします。
適正化の定義
PTAを学校の制度のように扱わず、入会・会費・個人情報・運営責任をPTA自身の手続に戻すこと。それがPTA適正化です。
PTAは、保護者と教職員が任意に参加する団体です。入学手続、学校徴収金、学校連絡ツール、児童経由配布、学校名簿、教職員の勤務時間内事務との関係を明確にする必要があります。
学校がPTAのために行う配布、回収、徴収、名簿利用、連絡、施設利用、教職員関与を点検し、PTA自身が運営を説明できる状態にします。
七つの基本原則
- 入会は契約であり、明示の申込みを基本にする入学、在籍、進級をもってPTA会員と扱うのではなく、会則、会費、活動内容、退会自由を示したうえで、本人の入会意思を記録します。
- 学校とPTAを公私分離するPTAは学校の内部組織ではありません。学校の校務と、PTAの会員管理、会費徴収、役員選出、会計、広報を分けます。
- 個人情報はPTAが本人から直接取得する学校が教育目的で保有する児童・保護者情報を、PTA会員管理や会費徴収、地区班、役員選出のために当然に使わせないことが原則です。
- PTA会費は学校徴収金から分離する教材費や給食費等とPTA会費を同じ口座・同じ通知・同じ引落しで扱うと、任意会費が学校費用に見えます。PTA会費はPTA自身が請求し、PTA自身が管理します。
- 教職員にPTA内部事務を背負わせない加入申込書回収、会費袋回収、未納確認、名簿作成、役員選出、PTA通知配信を先生の勤務時間内事務にしない設計が必要です。
- 学校施設・学校媒体の利用は条件を確認する学校教育法第137条は、学校教育上支障のない限り、社会教育その他公共のために学校施設を利用させることができるという規定です。PTAだから当然に使えるという意味ではありません。
- 非会員家庭・非会員児童を不利益に扱わないPTAに入らないことを理由に、児童の扱い、配布物、学校行事、記念品、地域活動で不利益や心理的圧力が生じないようにします。
適正化の進め方
第1段階 現状を確認する入会申込書、会費徴収方法、学校徴収金通知、個人情報同意、PTA通知配信、教職員関与、施設利用許可を確認します。
第2段階 学校経由の混同を止める学校名簿の流用、学校徴収金との抱き合わせ、担任回収、学校連絡ツールでのPTA内部事務配信など、誤認を生む運用を見直します。
第3段階 PTAが自前の手続を作るPTA自身の入会フォーム、会員名簿、会費徴収方法、問い合わせ窓口、退会手続、会計管理を整備します。
第4段階 教育委員会・学校が基準を示す各校任せにせず、教育委員会が学校協力の条件、施設利用、配布、連絡ツール、教職員関与の基準を通知します。
立場ごとの役割
| 保護者 | 入会するかどうかを自分で選び、入会する場合は何に同意したのか、会費が何に使われるのかを確認できる状態にする。 |
|---|---|
| PTA役員 | 学校に頼り切る運営から離れ、PTA自身が入会、名簿、会費、連絡、会計を説明できる仕組みに変える。 |
| 学校管理職 | 学校の施設、文書、連絡ツール、教職員、個人情報がPTA内部事務に使われていないかを確認する。 |
| 教育委員会 | 学校がPTAのために行う関与の範囲と条件を明文化し、学校ごとの判断だけに委ねない。 |
関連資料
実務手順、教育委員会向け資料、根拠資料を掲載しています。